中国留学から帰国して、大学は3年生から再スタート。英文学科だった私は、どうしても単位が足りなくて、卒業は同期より1年遅れることになりました。けれど、そのことに特別な感情はありませんでした。
せっかく身につけた語学力をキープしたくて、空港のお土産屋さんでアルバイトをしたりもしていました。英語や中国語を使える環境が、何よりも楽しかったのです。
3年といえば就職活動。父も祖父も公務員だったので、私自身も何の疑いもなく公務員試験を目指すことにしました。大学では課外講座として予備校の先生が来てくれて、夜間に試験対策の授業をしてくれるんです。授業が終わる頃には軽くおにぎりを食べて、一番前の席に座って真剣に受講していました。
そうそう、なぜか教職課程も履修していて(笑)、教員になるつもりはさらさらなかったのに、教育実習にまで行って、しっかり英語の教員免許まで取得しました。
今思えば、私は昔からとてもまじめな性格でした。中国留学がなければ、“遊ぶ”ことをほとんど知らないまま大学を終えていたかもしれません。私の中での「遊び」の基準は、きっと周囲と比べるとかなりまじめなほうだったと思います。どこかで「大学に行かせてもらって遊ぶなんて、親に申し訳ない」と思っていたのかもしれません。
でも今振り返ると、大学の時にしかできないこと、その時代にしか経験できないことって絶対あるんですよね。先のことを考えて努力するのももちろん大切だけれど、若いうちは「今この瞬間」を思いっきり楽しむのもいい。だから、あの頃の自分に声をかけるならこう言いたいです。
「もう少しハメを外してもよかったんじゃない?思うより自由でいいんだよ」
コメント