夏休みの一人旅を経て、確かに語学力がグンと伸びているのを実感しました。授業中の先生の話も少しずつ理解できるようになり、勉強するのが楽しくなってきたのです。
交友関係も広がり、日本全国から集まってきた仲間たちとの出会いは、私にとって大きな財産になりました。寮には私のように1年近く学ぶ人もいれば、1カ月や2週間だけの短期留学生もいて、今まで関わったことのないタイプの日本人とつながれたのは本当に楽しかったです。
中国語の検定「HSK」も2回挑戦しました。1回目はさっぱりでしたが、2回目には少しずつ成果を感じられて、努力が形になっていくのが嬉しかったのを覚えています。
大連の街と最後の旅
私が暮らしていた大連は、地元と季節感が似ていて、四季をしっかり感じられる土地でした。寒さが苦手な私は、マイナス何十度という気温の「ハルピンの氷祭り」を泣く泣く断念しましたが、それでも「帰国までに中国各地をできるだけ訪ねたい!」という気持ちは止まりませんでした。
帰国前には、留学前半から仲良くしていた友人と電車に乗って「丹東」へ。そこは北朝鮮との国境がある街です。国境の橋を眺めたり、総書記の切手シートをお土産に買ったり。船に乗っていたら、昼間なのにペットボトルの水が凍ってしまったこともありました。
もう20年近く前のことですが、今でも情景がありありと浮かんできます。あのとき見た景色も、人との出会いも、全部が私の中で「中国留学」という特別な経験を形作っているのだと思います。
コメント